John Coltrane & Johnny Hartman


John Coltrane & Johnny Hartman

私的JAZZ名盤集Vol.1

1.They Say It's Wonderful  2.Dedicated To You
3.My One And Only Love 4.Lush Life
5.You are too beautiful 6.Autumn Serenade

John Coltrane(ts)/Johnny Hartman(vo)/Jimmy Garrison(b)/McCoy Tyner(p)/Elvin Jones(ds) (1963年)

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山下洋輔のレコードを聴きたくて訪れた、ジャズ喫茶「いんたーぷれいハチ」で、何故かバイトを頼まれた当時大学1年の僕は、ただでジャズが聴けてバイトになるならと1秒考えて即決。4年間のジャズ漬け生活が始まったというわけです。
当時のバイト代は自給4〜500円と安かったものの、豊富な余禄がそれを補って余りありました。たとえば、
・レコード係りとして3000枚ものライブラリーから自由に選べる特権
・晩飯・酒・タバコの配給つき
・1〜2ヶ月に1度の山下洋輔トリオのライブがタダで聴ける(席はいつも最前列でハーフセット終了後は耳が完全に死んでいた)

などなど。どぅ?あなたもやってみたくなったんじゃないですか?
毎晩夕方から11時過ぎまで、年季の入ったジャズキチおじさんたちに囲まれ、ブラインドフォールドテスト(音でミュージシャンを当てるクイズ)や、「ほれ、ドルフィーがサイドマンで’Round about midnightやってる、あのアルバムかけてくれ」などという厳しい要求に鍛えられ、数々の名盤を覚えていったものでした。

さて、この頃、店を閉めた後の最後の1枚にはいくつかの定番がありました。何せ1日中ジャズを聴いた後の大トリですから、そんじょそこらのアルバムではつとまりません。

音楽的にもレベルが高く、気持ちよく聴けることが求められます。いくらフリージャズファンとは言え、コンロの火を落とし、看板をしまい「ほなぼちぼち帰ろか」という時にセシルの”Conquistador !”では洒落になりません。

当時 僕の好きだった定番が、このコルトレーンと黒人ボーカルのジョニー・ハートマンによるコルトレーン唯一のボーカル入りアルバムでした。特にB面1曲目(この言い方、もしかして最近の人には分からないのかな)つまりLPの裏側1曲目の「My one and only love」こそがお目当て。この何ともいえない低音でゆったりと歌いこむトレーンとハートマン。まさにジャズバラードの極致。

立て続けにフリー系アルバムを紹介してしまった反省も込めて、4枚目は万人に薦められるが、奥深い座右の石的名盤。きっと一生付き合えるアルバムになると思います。ジャズの世界に興味を持ち始めた頃で、どんなミュージシャンから聴けば良いのか迷って入る皆さん。まずはこのCDあたりから始められてはどうですか?絶対にはずさせませんよ。

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