In All Languages/Ornette Coleman


In All Languages

私的JAZZ名盤集Vol.1



1. Peace Warriors/2. Feet Music
3. Africa Is the Mirror of All Colors/4. Word for Bird
5. Space Church (Continuous Services)/6. Latin Genetics
7. In All Languages/8. Sound Manual
9. Mothers of the Veil/10. Cloning
11. Music News 12. Mothers of the Veil
13. Art of Love Is Happiness/14. Latin Genetics
15. Today Yesterday and Tomorrow/16. Listen Up
17. Feet Music/18. Space Church(Continuous Services)
19. Cloning/20. In All Languages
<1987年>

                                                                                                      • -

3枚目の紹介を書きながら、はっと気がついた。やばい、これまで3枚ともすべてフリージャズ系ではないか。確かに僕はフリージャズ系から この世界に入ったが、今ではエヴァンス、ブラウニーは勿論ゲッツもメッセンジャーズもエラやシナトラの唄モノまでカバーするオールラウンドなファンに成長しているのだ。ジョージ・アダムズやマリオン・ブラウン、ドルフィー、トレーンは勿論、ミルフォード・グレイブスのドラムは最高と思うし、アイラーやセシルを聞くとげらげら笑い出してしま・・・、うっ、やべぇ、また地が出てしまった。
とは言え、このアルバムについては書かないわけにはいかない。
オーネットと聞いただけで、”雪の積もった林に立つ怪しげな3人組”「At the Goleden Circle」か"ジャクソン・ポラックのフリー・ペインティング"でお馴染み「Free Jazz」あたりを連想し、どうせ「ギョキケロ、ポリヒレホレ」などとおどろおどろしいサックスが鳴り響く”いわゆるフリージャズ”に違いないと聴きもせずに思い込んでいることはないだろうか?

だとすれば、これは本当に不幸なことと言わざるを得ない。およそこのジャズの世界に足を踏み入れ、オーネットを聴かないなんて、日本飯が好きと言いながらふぐを食わない、あるいは上海に来て”ドゥザハ(上海ガニ)”を食わない、はたまた関西に来て吉本を見ない(?)ようなものだからだ。

このアルバムは、オーネット独特のタイム感覚、自由なリズム・メロディー展開が、あの伝説のカルテットとプライムタイムのダブル・フォーマットで楽しめる非常にレベルの高い作品となっている。特にフリーを理解できない一般的なジャズファンにも充分アピールし得る明るさを具えてもおり、初めて聴くオーネット入門アルバムとしても最適。
SFチックなSpace Churchのかっこよさはどうだ。オーネットのやっている事は基本的に60年代から変わっていないのに、今の耳にも新鮮だ。

今となっては、The QuartetのDon CherryとBilliy Higginsの2人は故人となり、この黄金メンバーによる演奏は二度と聴けない。その意味でもよくぞこのアルバムを残しておいてくれたと思う。大好きなDon Cherryの演奏も双生児の如く、オーネットに対応していく。

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