Live Trane The European Tour/John Coltrane


ライヴ・トレーン〜ジ・ヨーロピアン・ツアーズ 7枚組ボックス・セット

John Coltrane Best Selection

長らくお休みしていたブログですが、久しぶりの再開です。
スタート当初は、書き始めるとついついのめり込んでしまい、ふと気付けば2時、3時なんてことがざらでした。これでは仕事に支障が出てしまうと、放棄してしまったのでした。

という訳でこれからは余り気負わず、頻度も適当に書いていこうと思います。それと、これまでは「JAZZ」にこだわっていたのですが、これからはジャンルを興味あるもの全般に広げて書いていこうかなと思っています。

さて、まずは久々に「チューが選んだ名盤」です。今回はジョン・コルトレーンの「Live Trane The European Tour(Pablo)」です。昨年の9月頃、ぼくとハチのマスター・アキ坊の二人揃って突然の熱病にかかりました。それは「やっぱトレーンは欧州ツアーが最高だぜ熱」という強烈な病でした。もともと二人ともトレーンマニアなのですが、この時の熱の入れ方は今から思い起こしても尋常ではありませんでした。

ひょんな事から、「ヨーロッパツアー時代のトレーンが如何に凄まじかったか」という話題で盛り上がったのをきっかけに、二人で持っている1961〜1963年の欧州ツアー録音のCD/LPを持ち寄り、イコライザをかけ、最高の録音レベルに戻した上で、演奏日毎のCDを作ってしまおうという事になったのです。

何しろマスターはマニアックな性格で、ミュージシャンの耳とスタジオ・エンジニアの腕前を兼ね備えているので、遣り出したらとことんはまってしまったのです。

最も被害を受けたのはバイトのアキちゃんでした。なにせ、朝から晩まで、コルトレーンカルテットのアルバムをとっかえひっかえ聴かされるのですから。おまけに当時のカルテットのレパートリーと言えば「My Favorite Things」、「Mr.P.C.」、「Naima」、「I Want To Talk About You」、「Impressions」、「Aflo-Blue」あたりがメインで、どのアルバムを聞いても同じような曲ばかり。

僕は資料やNetをフル活用して61年から63年の欧州ツアーの全てのセッションの詳細記録を調べ尽くしました。例えば、1963年10月23日にはストックホルムで2セットやってて、1st Setの1・2曲目はHPLP-6に収録、2〜4曲はPabloの「The European Tour」に収録
されている、といった内容をエクセルでリスト化したわけです。
こうして、入手した音源を演奏日毎にまとめあげ、特に当時録音のこもっていたエルヴィンのシンバルが抜けて聞こえるようにレベル調整を施し、入念にピッチを修正していった結果出来上がった7枚のCDは、二人にとっての宝物となりました。

全く別物のアルバムに生まれ変わったCDを大音量で流すと、タイムスリップして、その場に居合わせたかのような臨場感。至福の体験とは正にこの事でしょう。(アキちゃんの「お願いやからもう止めて」という突っ込みが聞こえてきそうですが)

特に気に入っているのが、63年10月22日、ストックホルム、1st Setの「Mr.P.C.」です。3年間の欧州ツアーで9回の録音が残っているこの曲の最速バージョンであり、エルヴィンのドラムとトレーンのソロの凄まじさは超弩級です。

皆さんも、ぜひ一度欧州ツアーのコルトレーンを体験下さい。

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