横浜の隠れ家的ジャズバー「上町63」

先週末に横浜出張で、土曜の晩に横浜泊の機会がありました。、
これはチャンスとばかり、古い雑誌「男の隠れ家(2007/11)ジャズを巡る旅Vol.2」
を引きずり出し、ハマのジャズバー情報をチェック。

身近で生のライブが聴ける店として紹介されていた「上町63」に目が止まり、
調べててみると、当日のライブは山田穣(アルトサックス)さんのピアノレストリオ
とのこと。

日本人ミュージシャンは山下洋輔一派以外では大西順子上原ひろみしかライブ経験
の無い私ですが、山田穣さんの事は、以前 上海駐在時代に「スイング・ジャーナル誌」
ハイネケン・ジャズ・コンペティションに優勝したときの記事が載っていて、一度
聞いてみたいと思っていました。

午後9時前に「新横浜プリンスホテル」にチェックイン、荷物を部屋に放り込むと、
そそくさと馬車道方面へくりだしました。
駅から程近いけれど見つけにくい「上町63」は私好みの正に隠れ家的スポットでした。




店内は、これまで私が行った事のある、どのジャズバーよりも狭く、カウンターに5席、
テーブル席に詰めて14人も座れば文字とおり満員御礼という大きさです。

上の写真の左奥辺りのテーブルは当日は撤去されており、その狭いスペースでアルト、
ウッドベースとドラムの3人が構えて演奏するのです。(当日演奏者はいなかったものの、
ピアノも置いてありました)

ライブが始まった9時半の時点では客が4人しかおらず、これで採算取れるのかなぁと心配
していると、10時を過ぎて、セカンドセットが始まる頃には、9人組の「ちょい悪オヤジ集団」
が入ってきて、一瞬で店内は超満員状態になりました。

噂に違わぬ臨場感と密着感満点の店内で聞くライブの迫力は満点でした。
山田穣さんの演奏も、スタンダードあり、ドルフィーやオーネットのオリジナル曲ありと
変化に富んだ飽きさせない選曲と、推進力のある演奏が素晴らしく、特に音色の美しさが
耳に残りました。

セカンドセットが終わったのは11時半。翌朝が早い僕は、仕方なく店を後にしましたが、
できればじっくり腰を落ち着けて飲みたくなるバーでした。

上町63オフィシャル・サイト