Brain/Hiromi


Brain

私的JAZZ名盤集Vol.1


1. Kung-fu World Champion 2. If...
3. Wind Song 4. Brain
5. Desert On The Moon
6. Green Tea Farm 7. Keytalk
8. Legend Of The Purple Valley
Hiromi Uehara(P)/Tony Grey(B)
Anthony Jackson(B)/Martin Valihora(Ds)

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正式HPで、Movie Clip「Desert on the Moon」が丸々1曲視聴できます。是非、一度お試しを。

今回も日本のジャズミュージシャンを紹介します。正直な所、僕は余り日本のミュージシャンを聴きません。世界のレベルと比較して、聴くべきミュージシャンは残念ながら限られているますから。そんなわけでコレクションに加わった日本人ジャズマンは長らく山下洋輔、森山威男、渡辺香津美富樫雅彦大西順子綾戸智絵の6人に止まっていました。そして昨年久しぶりに7人目が加わりました。上原ひろみです。
2003年の秋、上海で東芝が後援したジャズコンサート。目玉はハービー・ハンコック/ウェインショーターを擁するスーパーグループでしたが、この晩僕を釘付けにしたのはHIROMIの方でした。
残業の後、コンサート開始後30分が過ぎて席に着いた時、耳に飛び込んで来た音楽は、一瞬で僕の心を鷲掴みにしたのです。オリジナルな曲想、疾走感に満ちたドラマチックな展開、そして明らかにライブで鍛えられたショーマンシップ。
泣く子も黙る大物バンドが後に控えている事など意にも介さない快演は、明らかにその晩の白眉でした。
勿論トリをつとめたハンコックらの演奏に、上海の聴衆達も最大級の敬意を表し、コンサートの最後はスタンディングオベーションで締めくくられました。とはいえ、その賞賛は、既に名をなした大物に対するお決まりの物。彼等に拍手しておけば間違いない、なんといっても最も有名なメンツなのだから、という訳です。
ウェインの音の存在感は相変わらずでしたが、正直言って音楽的には不満が残る演奏でした。しかしHIROMIのセット後の休憩時間には、ロビーから興奮覚めやらぬ声で、友人に電話をかける音楽好きの上海っ子が、何人も見られたのです。
「お前、絶対来るべきだったぜ!あの日本の小娘、とんでもなくスゲーよ!」
そこには反日感情も何もない、国籍とは無関係に、良い音楽に対する純粋な感動と賞賛があるだけでした。コンサートの後、上原ひろみが既に2枚目のアルバムを発表している事、NHKの番組で人気が出た事などを知りました。何の情報も無く、先入観も持たずに、いきなりライブでノックアウトされたという経験は初めてで、こういう事がたまにあるからジャズは止められないんですね。

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