Standards,Vol.2/Keith Jarrett


Standards, Vol. 2

私的JAZZ名盤集Vol.1

Keith Jarrett(p),Gary Peacock(b),Jack De Johnette(ds)

1.So Tender/2.Moon and Sand/3.In Love in Vain/4.Never Let Me Go/5.If I Should Lose You/6.I Fall in Love Too Easily

キース・ジャレットのアルバムをまだ1枚しか紹介していなかったですね。キースと言えば、やはりスタンダーズ。初めてあのトリオを大阪のフェスティバル・ホールで聴いた時はぞくぞくするような感動を覚えました。3人のインタープレイは、長年の共演の中で培われた強い絆と魂の交感を感じさせるもので、殆ど楽器での会話を聞いているかのようです。

ジャズピアノ史上、あれ程の高みに到達したトリオは他に思いつきません。キースのピアノに一旦はまってしまうと、困るのは他のピアノトリオがつまらなく思えてしまう事です。彼らの作品には殆ど駄作が無く、キース・ファンは、発表されるアルバム全てを待ち焦がれ、買い続ける事になってしまいます。アマゾンでどれだけのアルバムがあるのか見てみたら、トリオでは持っていないアルバムが1枚も無くなっている事に気づきました。

そんな訳で、キースのアルバムを紹介する場合、どれを選んだら良いのか、悩みこんでしまいます。以前アメリカンカルテットによるSurvivor's Suiteを紹介しましたが、あれは一種のコンセプト・アルバムといった趣を持つ、個性の強い音楽だったので却って選びやすかったのですが、トリオでの演奏は本当に甲乙が付けがたいのです。ですから、ここで紹介するStandards,Vol.2は、まだ聴かれた事の無い方が、このジャズ史上稀に見る天才に触れるきっかけにして頂ければいいなと思います。もしキースの音楽が、あなたの琴線に触れたなら、時間をかけて付き合って行って下さい。このピアニストと同時代を生きる事ができる幸せを感じながら。

ここまでべた褒めし過ぎたので、一つだけ注文を。あの美しいメロディーを演奏しながら、音の外れた唸り声を上げるのだけはカンベンして欲しい。きっとカラオケに誘ったら音痴なんだろうなと思うと、時に神がかり的なキースもちょっと身近に感じるでしょ(笑)。

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