80/81 Pat MethenyとCharlie Hadenの邂逅


80/81

私的JAZZ名盤集Vol.1


Pat Metheny(g),Charlie Haden(b),Jack DeJohnette(ds),Dewey Redman(ts),Michael Brecker(ts)
1.Two Folk Songs. 1st, 2nd / 2.80/81 / 3.The Bat
4 Turn Around / 5.Open / 6.Pretty Scattered
7.Every Day (I Thank You) / 8.Goin' Ahead
<1980年>

今日はメセニーの"ジャズ"アルバムの中で僕の文句なし、一番のお気に入りを紹介します。1980年にECMに録音された「80/81」。ヘイデン・デューイのオーネット組+ディジョネットにブレッカーという凄いメンツで、これだけで一体どんな音楽?とそそられるでしょ。

メセニーが熱心なオーネット・ファンという事は今では良く知られていますが、当時26歳だったメセニーにとって、初代オーネットカルテットのベーシストだったヘイデンは、憧れのヒーロー的存在だったようです。ドラムのディジョネットの紹介で、念願のヘイデンとの初共演を、このアルバムで果たした訳ですが、この際 ヘイデンが強く推したサックスがデューイ・レッドマン、そしてメセニー自身が要望したのがブレッカーだったそうです。

この頃のブレッカーは、メロディアスなフレーズを短いソロスペースにばっちり決める、フュージョンスタジオミュージシャンとして知られていました。逆に言えば、純粋なジャズマンとは見なされていない時代でした。インパルスからの、遅すぎたジャズマンとしてのデビューは1987年の事です。一方デューイ・レッドマンはオーネット・コールマン・カルテットで名を成したフリー系ですから、この二人の共演というのは、当時はとても新鮮に感じられたのです。

そして肝心の中身はというと、爽やかで不思議な「80/81サウンド」としか言いようの無い、オリジナルな世界が展開しています。ピアノレスというフォーマットも鍵を握っているのだろうと思いますが、メセニーのかき鳴らすフォークっぽいギターとフリーキーなテナーサウンドが妙にマッチして、全体としてのイメージは「フリー・フォークソング・ジャズ」です。

この後、メセニーはオーネット本人とも「Song X」で共演し、ヘイデンとは交流を更に深め、デュオアルバム「Beyond the Missouri Sky (Short Stories)」を制作するなど、今では殆どオーネット・ファミリーの一員ともいえるかも?

ちなみに上述の「Song X」の未収録曲6曲!を加えた「Song X 20th anniversary」が20年を経て発売されるらしいので、こちらも注目!

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