Hi-Fly / Karin Krog and Archie Shepp


ハイフライ(紙)

私的JAZZ名盤集Vol.2

Karin Krog(vo),Archie Shepp(ts),Charles Greenlee(tb),Jon Balke(p),Arild Andersen(b)Beaver Harris(ds),Cameron Brown(b)
1. Sing Me Softly Of The Blues / 2. Steam
3.Daydream / 4. Solitude / 5.Hi-fly / 6.Soul Eyes

久しぶりのアーチー・シェップです。これは学生時代からの愛聴盤。僕にとって、とっておきの1枚です。

北欧の歌姫、カーリン・クローグとのコラボレート・アルバムですが、このカーリン・クローグ、スタンダード、器楽的唱法から前衛系アプローチまで何でもこなす才媛です。
シェップ以外にもアルバート・マンゲルスドルフやジョン・サーマンといった前衛派との共演が多いのですが、デクスター・ゴードンとの共演盤《Blues and Ballads》も有名。昨年のSteve Kuhnとの再会アルバム《New York Moments》も評判良さそうです。

そういえば先日もワルツ堂で《Different Days Different Ways》という古いクローグの再発版を見かけたのですが、帯の解説がふるっていました。「このアルバムはCD棚の奥深くにしまって、くれぐれも未成年に聴かれないようにご注意ください。(?!)」
なんでも「クローグの最もエキセントリックでエロティックなアルバム」だそうで、一体子供に聴かせてはいけないアルバムとは、どのような音楽なのか、言葉の意味が分かる訳じゃなし・・?
解説文の横にはクローグ自身のアルバム評、「これは私が最も前衛的だったときの作品」と、これまた意味シン。手にとって買おうか買うまいか悩んだのですが、怖くて買えませんでした(笑)。

話が脱線しましたが、シェップはJoe Lee Wilsonなど、結構ヴォーカルを入れたアルバムを制作していますが、このアルバムにおけるクローグは、歌手というより楽器奏者という印象です。

シェップ独特のあの音、塩辛く、鈍重な刃物のような“あの音”と、クローグの声質がとてもマッチしていて、このアルバムを普通の“歌もの”とは異なる全く特別なものにしています。
「Sing Me Softly Of The Blues」や「Steam」、「Solitude」などが特に素晴らしい。

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